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Laughingさぼてんの不思議シリーズ1「綴化」

Laughingさぼてんの不思議シリーズ2「移動するさぼてん」

Laughingさぼてんの不思議シリーズ3「斑入り」

Laughingさぼてんの不思議シリーズ4「分頭」

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綴化って?

成長点の異常により、(成長)点が線状になって成長することです。はじめは扇形になりますが成長するにつれて変形し、団塊状になっていきます。その不思議な姿ゆえ園芸上は珍重されているようです。通常の形と綴化した形を見比べてください。

Laughing「綴化」の読み方分かります?正しくは「てっか」。でも、さぼてん界ではなぜか「せっか」という間違った読みが定着しているようです。成長点が植物体の各所にできボコボコ状態になるのを石化(せっか)といい、これと混同したのかも。Laughing

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例えば、これはよく見かけるさぼてんですが・・・・

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綴化するとこのような形になります。これは「福俵」という名前が付けられています。このネーミング上手いと思いません?

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これは上のさぼてん(正確には少し違うんですけど)に黄色い斑が入ったもの。地球儀に見立てたのか「世界之図」という名前です。これが綴化すると・・・

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どうです。きれいでしょ。

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次はこれ。マミラリア属の「白竜丸」というさぼてん。

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綴化すればこんな形に。お友達のゆかりちゃんが中華街のドラゴンみたいと言ってました。うーん、うまいこと言うなあ。

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「竜神木」という柱さぼてんです。成長が早くどんどん伸びて大きくなります。

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綴化すればこれ。楽しいでしょ。

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これはマミラリア属の「カルメナエ。触ると気持ちいいよ。

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ふふふ。

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緋牡丹錦の綴化。(通常の緋牡丹錦は現在温室には無いのでこれだけねTongue out

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赤い花がとても綺麗なロビビア属の「白檀」。通常の部分と綴化した部分が入り交じっています。

以前、温室で「けったいな扇形の蕾やなー」と思っていたさぼてんが綴化した花を咲かせたときはびっくりしました。本体だけでなく花にも綴化が起こるんですね。これは超珍品かと期待したのですが次の年からはまた普通の花に。せめて写真を撮っとくんでしたCry

綴化はさぼてん以外の植物にも起こります。ネットでタンポポの綴化の写真を見つけました。拝借し紹介します。

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そう言えば、鶏頭は花の綴化が固定したものなんですね。元々はどんな花やったのかな。

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おまけに石化(せっか)も紹介しましょう。左は元々まっすぐな柱さぼてん(名前忘れたTongue out)だったのですが、成長点が体のあちこちにできボコボコした感じになったのです。面白いでしょ。上は金獅子。これも元は柱さぼてん。

 
 
 
 

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マカエロセレウス属 「入鹿(イルカ)」

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一つの所に一度根をおろしたら、二度と動きがとれない一般植物の常識を破って、だんだんと場所を移して生きていくという不思議なさぼてん「這い回る悪魔」という異名を持つ「入鹿」の紹介です。ちなみに「入鹿」とは蘇我入鹿のこと。中大兄王子や中臣鎌足の刃で切り落とされた入鹿の首が地面を這い回っていたというエピソードからつけれれたとか。うぇー。

作家・龍膽寺雄の名随筆集「シャボテン幻想」より入鹿の記述を抜粋、紹介します。

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『入鹿はカリフォルニア半島のマグダレナ島に原産する柱状シャボテンで、直径15㎝内外、長さ1~2mの円柱状の茎を持ち、枝を多数分岐させて繁茂するのだが、柱状に直立して育たないで、すべて地べたに腹ばっていて、頭のところだけちょいと持ち上げている。白亜色に光る強豪なトゲを全身にまとって、手もつけられない凄まじい姿をしていて、この一群が地面に腹ばって茂っている様子を遠くから眺めると、もの凄い巨大な毛虫の大群が、銀色の刺し毛を全身に逆立てて、それぞれ頭をもたげて、一大行進をしているように見える。いや、ただそのように見えるだけではない。実際に、一群を率いて大進軍をしているのだ。

もっとも、その動くのが見えるわけじゃない。動きはきわめて遅々たるもので、せいぜい、頭が先へ進むのは、1年間に20㎝ぐらいだろう。

じつは、その動きというのはこうだ。この植物は、横に腹ばった格好で、地面に接した部分から根を出しながら、先へ先へとのびてゆく。非常に水っぽい、もろい柔らかいからだで、夏の雨期の成長期には、根から存分に水を吸って、肉質を堅く充実させ、頭を上向けてグングン成長するが、やがて雨期が終わって乾燥期がおとずれると、だんだん水分がなくなって柔らかくシナビ加減になり、ぐったり頭を地面におろして、長々とのびてしまう。一方、根元の方はというと、元来シャボテンは、成長活動につれて根から色んな毒素を老廃物として地中に分泌して、そのために自家中毒を起こして枯れるので、処女地を求めて新しく根をはびこらせる必要から、新しく地面に接した新成長部に新根を出して、地中にさし入れる。と同時に、下の方から古い茎は枯れてゆく、という寸法だ。

つまり、頭の方が先へ先へと伸びるにつれて、お尻の方が枯れて、短くなってゆく。最初一本の幹から枝分かれした数本の茎は、やがて幹がなくなって、数本の茎となって、分かれ分かれに先へ進んでゆくことになる。その速度が一年に20㎝というわけだ。』

龍膽寺雄著 「シャボテン幻想」より

 

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原産地(カリフォルニア半島マグダレナ島)の入鹿の群生

 

もう一つ移動するサボテンを紹介します。

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「コリノプンチア属ブラウニー」という筒型うちわさぼてん。この仲間のさぼてんの刺はその先端がごく細いかぎ針のようになっていて、ちょっとでも触れるとささり、とれなくなるという特徴をもっています。手なんかにささって抜こうとすると皮膚が引っぱられ痛い痛い。しかも成熟した茎節は非常にもげやすくなっていて、植木鉢を移動させるだけでパラパラとはずれてしまいます。世話をするのが厄介なやつなんです。これはすぐそばを通る動物なんかにくっついて、そのまま運び去られ、やがて遠く離れた所で地面に落ちると、そこで根をはやして新しい生活を始めるという仕組みになっているのです。この巧妙な移動作戦、さぼてんの意志を感じません?


おまけに他の筒型うちわさぼてんも紹介しましょう。

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銀鱗(コリノプンチア属)

こいつもすぐに茎節がはずれるんです。(下)痛い痛いCry

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豆キリン(コリノプンチア属)

この刺も痛いよ。

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インカの兵帽(テフロカクタス属)

どなたかインカの兵士の帽子を見たことあります?

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昼の弥撒(テフロカクタス属)

どうです、この刺!でもなんで昼のミサなんでしょうか?

5.gif夜の弥撒(テフロカクタス属)

今度は夜です。

4.gif明暗城(テフロカクタス属)

私が名付けるとすれば「河童団扇」やねLaughing

6.gif松笠団扇(テフロカクタス属)

なんとなく松ぽっくりのイメージですね。

 

7.gif姫武蔵野(テフロカクタス属)

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鵞鳥和尚(テフロカクタス属)

チャーミングな名前。

 

これより下は名前が分からないので写真だけにします。

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斑入りとは葉緑素が不足または欠如して、植物の葉や茎などに模様を現すもので、黄色、白色、紅色またはそれらが複合して独特の外観を呈するもの。どの植物にも斑入り現象が起こる可能性があり、さぼてんでは多くの種類に発生しています。

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兜錦(アストロフィツム属)

錦(にしき)というのは斑入りのさぼてんの名前によく付けられます。

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白竜錦(マミラリア属)

「白竜」の斑入りだから「白竜錦」。きれいでしょ。

 

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桃太郎錦?(エキノケレウス属)

温室に来たときは全体が緑色でしたが夏に日焼けをさせてしまい、その部分が黄色く定着してしまいました。やけどで葉緑素が壊れたんやろか?こんなん斑入りと言うんやろか?

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牡丹玉(ギムノカリキューム属)

これが元々の姿。斑が入ると次の写真。

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緋牡丹錦(ギムノカリキューム属)

皮膚の一部の葉緑素が欠如し、そこが赤くなっています。

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緋牡丹(ギムノカリキューム属)

牡丹玉の葉緑素が全部欠如して赤いさぼてんになりました。葉緑素がないので光合成ができず自力で生きることができません。葉緑素を持った台木(この場合は三角柱というさぼてん)に接ぎ木されています。

Embarassed緋牡丹って何故か悲しいEmbarassed

昔々、店主が保育園に通っていた頃の話。夏になるとお絵描きの時間によくスイカの絵を描きました。果実の部分は赤いクレヨンで皮の部分は緑のクレヨンで。ところが境目のところは何故か黒くなってしまう。園児は考えました「ははー、境目の所は赤色と緑色が混ざっている。この二色を混ぜれば黒くなるんや」。彼にとっては大発見でした。

葉緑素の緑が欠如して赤い色素だけになった緋牡丹を見ると、緑のクレヨンを塗って健康な赤黒い牡丹玉に戻してあげたいと思う店主なのでした。

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成長点が崩れたようになり、綴化するのかと思っているうちに左右に新しい成長点ができてしまう。まるで細胞分裂しているみたいに倍々に成長点が増えていく。これが分頭です。マミラリア属の一部の種類に見られるようです。

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白王丸(マミラリア属)

もともと一つの頭だったのが二つになりました。これが分頭ね。

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雪絹丸(マミラリア属)

分頭を繰り返してこんもりしました。

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これも雪絹丸。何とも言えないおかしな姿。

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大福丸(マミラリア属)

五つの頭が倍になり、更にまた倍になろうとしています。

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白雲丸(マミラリア属)

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雪絹丸(マミラリア属)

分頭と子吹が混ざったような感じで群生していきます。

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